気がつけばもう9月。新しい季節の始まりを感じる頃となりました。
先月、数年前から理事として関わっている教育団体「Festival for Creative Pianists」のフェスティバルに講師兼サポート役として参加するため、初めてバーモント州を訪れました。
経験豊かで知的探究心に満ちた素晴らしい講師陣、ピアニスト、そして生徒たちと共に、音楽や芸術、教育に深く向き合って過ごした1週間は、かけがえのない時間となり、これからの生き方にも大きく影響するような、新鮮で豊かな刺激をたくさんもらいました。
パンデミック後のここ数年は、一から生活を立て直していくなかで、ご縁のあった新たな仕事やプロジェクトを次々に引き受け、常に何かに追われているような毎日がいつの間にか日常になっていたように思います。
今回の滞在は、「自分が本当に時間をかけて取り組みたいことはなんなのか」「どんな音楽を残していきたいのか」といった問いに、改めて向き合う機会となりました。
ちょうど先日、アメリカに来て16周年を迎えました。
これまで背伸びをして走り続けてきた自分を、少し離れた場所から俯瞰してみて、自分が自然と惹かれるものにじっくりと取り組んでいく、という風に舵を切ってみてもいいのかな、などと思いを巡らせる日々です。
写真は、先日友人とアメリカ自然史博物館を訪れたときに撮ってもらったものです。
留学直前にも来た場所で、来る度に初心に戻るような気持ちになります。