2018年4月21日土曜日

ようやくの春



先週無事ミュージカルのリーディングが終わりました。今取り組んでいる作品は、アメリカ南北戦争の時代に、「真の自由」を求めて強く生きた実在の女性達を描いたものです。

前回取り組んでいた作品は日本を題材とした作品だったので、自分の持つ日本の価値観をもとに世界観を理解しやすかったのですが、今回はアメリカの歴史の重要な分岐点を扱った作品であるため、より努力して勉強しなければ作品に適った音楽が書けないぞ!と気負いつつ、アメリカ人のコラボレーター達にも随分と助けてもらいながら取り組んでいます。

今回の発表は全編ではなく第一幕のみだったのですが、お客さんの反応やその後の感想からうまくいっているところ、いっていないところ、今後の制作への沢山の貴重な手がかりをもらいました。

実は先週の発表に間に合わせる為に追い込んだ為、その後また若干風邪をぶり返してしまいましたが。。。少し休んで、またペースを上げて行きたいと思っています。

写真は昨日のセントラルパークの桜(おそらく。。)です。その前日ぐらいまでまだまだ冬の気温が続いていましたが、それでも自然の方では着々と春への移行が進んでいるのだなあと励まされる思いがしました。

2018年4月2日月曜日

四月の雪



今朝起きると窓の外が雪景色になっていました。今年の冬は何度も大雪に見舞われましたが、4月に雪が降るのはニューヨークでも15年ぶりだそうです。数日前にはようやく気温も安定して温かくなり、空気が春に変わったなあとしみじみしていたところ(写真はそんな日の霧の中の図書館ライオンです)、こんなこともあるんだなあと思いました。

2月も逃げるように過ぎましたが、31日あった3月もなかなかに忙しく、ブログ記事を一つも投稿できないまま4月になってしまってなんとも信じられない思いです。というのも、現在作曲中のミュージカルのリーディング(制作の方向性を探るために、制作過程の作品をコンサート形式で発表するもの)を急遽来週末に行うことになり、3月中旬から作曲に追われていたところ、そのタイミングで大風邪を引いてしまって以来ずっとばたばたしている為かと思います。

予定が押して焦りますが、しかし時間がないからこそ思い切って曲を書けるところもあり、とにかくできることをやりきりたいと思っています。またリーディングに向かってのリハーサルの様子や、本番のレポートなどもこちらで書かせてもらいたいと思っています。


2018年2月14日水曜日

散文:天下人


欲しいと願ったものを努力の末
幸運にも手にできた時の嬉しさと驚きは
まるで天下を取ったような気分だ。

それは例えば運動会のリレー競争での一等賞であり
成功させたかった演奏がうまくいくことであり
憧れの人にお褒めの言葉をもらう事であり
好きな人と両思いだとわかる事である。

すなわち映画の『タイタニック』でジャックが
舳先に立って風を切りながら「俺は世界の王だー!」
と叫んだ心境が理解できるような時である。

自分だけのアチーブメント、世界は特に変わっていない。
それでも自分の幸運を尊く感じて誇らしい、一人王様になったかのような気分。
そんな風にして、世界には日々あちこちで天下人が生まれている。

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久々の散文です。
高校の時の体育祭で、実際にクラス対抗リレーで一位を取ったときの感想が原点になっています。クラスで選抜されたメンバーで自主的に集まってバトンパス等の練習をし、体育の合同練習の時にもなんとか勝ててはいたのですが、実際の本番で一位を取る事ができた時の「本当に勝てた!」という感慨は大きなものでした。その時「今はオリンピック選手が金メダルをとった時と同じ位嬉しい気がする。」と思いました。舞台の高さも、そこに人生をかけているということや背負っているものの重みも比べようもなく、大それた感想なのですが、それでもどこか「きっとこういうことなんじゃないかな」と閃くところがあり、印象に残っています。毎日あることではないですが、誰しも人生の中にはきっと何日かそういう風に「俺は世界の王だー!」と思えるような時があって、人生の一つの醍醐味なのではという気がします。

2018年1月29日月曜日

「聴くこと」について


あっという間に一月ももう残り数日ということで、今年も早々に時間の経つ速さを実感しています。

このところ「聴くこと」について考えるところがあったので、少し書いてみたいと思います。

というのも最近、プロとして精力的に活動している弦楽四重奏のメンバーである友人と話す機会があり、カルテットの活動について色々話を聞けてとても興味深かったのですが、なかでも印象に残ったのがまさに「聴くこと」の大切さでした。

なんでもある時、ピッチや強弱や緩急、フレージングなど、曲の表現としてそれぞれやるべきことをやっているのに何かしっくり来ないと感じることがあったそうです。その時、普段一番寡黙なメンバーが話し合いを提案して「お互いに聴き合っていない」ことを指摘し、皆でハッとしたというのです。

彼らほど才能もあり経験もある人たちが、お互いを「聴き合っていない」なんてことがあるのだろうか?とはじめは思いましたが、そのことを考えながら過ごしていると、なるほどと私自身実感する出来事がありました。

教会のミサの為にソリストとリハーサルをしていた時のことなのですが、初めて合わせる曲で、一度通した後にソリストから「ちなみにここはritを多めにかけてちょっと溜めをつけたい」と言われ、「(さっきもそうやっていたんだけどなあ)」と思いながらもう一度同じように弾いて合わせると、「そうそう!そんな感じで」と言われて、なるほどと思いました。

彼はプロではなく趣味で音楽を楽しんでいる人なので、経験が少ない事はもちろんあると思いますが、「ここはこうするって伝えなきゃ」というアイディアは演奏後に思い出され、すなわち実際に弾きながら私がどう弾いていたかは認識されていなかったのではないかと思いました。

おそらくは、音楽を演奏するということが様々な情報を並行して処理していくことであるだけに、何か特定の事だけに気をとられると他のことは「自動運転」状態になり、演奏は続いているけれどその時実際に何が起こっていたかは認識されないまま通過してしまう、ということが様々なレベルで起こり得るのだと思います。

そう考えると、本当に「聴き」ながら「弾く」ということ、特にアンサンブルの場合はそうして相手のあり方に合わせるということはむしろ大変難しいことなのだと思いました。自分のこれまでの演奏経験を振り返っても、「自動運転」で合わせられている気になっていたことがきっと多くあったのだろうと思い、精進せねばと思いました。

2018年1月5日金曜日

Snow Storm


遅くなってしまいましたが、皆様良い年を迎えられたとよいなと思っております。
本年もどうぞよろしくお願いします。

年末から寒かったNYですが、昨日はスノーストームで大変な吹雪でした。

風雪に霞むカーネギーホール

雪に覆われてしまった看板
(お店は営業しています)

打ち捨てられたツリー
(これは季節柄仕方がないのですが、なんとも悲しい光景です)

学校は軒並み休校になっていたので、数件入っていたピアノの個人レッスン(訪問)もどうしたものかと思ったのですが、地下鉄は動いているのでと意を決して出かけ、サラサラの雪に足を取られながらなんとかお宅にたどり着くと「まさか来るとは思わなかった!」と言われる次第でした。。。とはいえこちらからはキャンセルしにくいものです。

まだしばらくこの寒さが続きそうですが、なんとか早く収まって欲しいです。

2017年12月30日土曜日

2017の振り返り




写真からは伝わりにくいのですが(よく見ると水面から湯気が漂っています)、ここのところニューヨークは最高気温が零下という寒さが続いています。室内は温かいので良いのですが、外に出る時はかなりの早足で目的地に着かないと、本当に顔が凍ってしまいそうです。。

12月は仕事先のピアノ教室の発表会や、教会ではクリスマスの特別ミサなどがあり、準備や予定調整になんだかバタバタしていました。一つ一つが終わっていく度にほっとしながら、気がつくともう大晦日で少し残念です…。年が明けてしまう前に、今年の活動について少し振り返ってみたいと思います。

2月:
幻想曲「信濃の国」"Shinano no Kuni Fantasy" (録音&ラジオ放送)
https://soundcloud.com/ayumiokada/shinano-no-kuni-fantasy

3月:
The Grey Wolf(世界初演)
https://www.youtube.com/watch?v=cb1V9rshAv0

5月:
The Gray Wolf (イラストレーション・ビデオ)
https://youtu.be/N4h_2ONLq14

8月:
Sweethearts of Swing Pocantico Center Presentation(写譜&音楽助手)
https://www.facebook.com/Swingsical/videos/1278149522307125/

11月:
In the Shade of an Acacia Tree (楽譜出版&ビデオ)
https://youtu.be/k2zzLnaC7cI (Violin)
https://youtu.be/HCADidmTtaY (Viola)

その時々に何かしら取り組んできたと思っていたのですが、演奏やビデオ等、公に発表できたものだけをリストアップしてみると、思っていたよりも少なかったです。

今年は教会やTeachingの仕事が増えたり、引越などの生活の変化もあったので、来年はぜひ少し落ち着いて、水面下で進めているミュージカルのプロジェクトも含めて、発表の機会を増やせるように頑張りたいと思います。

あまり頻繁に更新できなかったのですが、それでも時折ブログを訪れて下さり、投稿をご覧下さって、今年も本当にありがとうございました。来年こそはもう少し安定したペースでの更新を目指したいと思います!2018年も皆さまにとって素晴らしい年となりますように。どうぞ良い年をお迎えください。

2017年11月26日日曜日

サンクスギビングに思った事



先日は例年にない過ごしやすい気温・お天気のサンクスギビングでした。当日は友達のおばあさまのお宅での夕食会にお呼ばれし、食後にはご馳走のお礼に友達と演奏を披露したりして、とても良い休暇を過ごせました。

サンクスギビングは11月の第4木曜日、週の真ん中の一日だけの休日なので、忙しい年には家に留まって黙々と過ごしたこともあるのですが、今年は家を離れて思いのほかリラックスできました。その理由の一つには、先日ViolinとViolaの為の曲のビデオを発表できたことや、その他にも諸々気になっていた事が一段落したタイミングが重なったこともありました。

そう考えると、人生とは枠のないジグソーパズルを中心から始めて外側に広げていくようなことなのかなと思いました。自分にとってとりかかりやすそうなスポットを見つけ、そこにはまるピースを探し、今はめたピースがその後のピースを呼び込む形を形成して。いくつものピースを同時に探している時は不安がいっぱいで、探していたピースが立て続けに見つかった時にはつかの間ほっとして。時に思ったようにならないことや予期せぬ事、自分以外の力に助けてもらったことも含めて形成された絵を、時々俯瞰してしみじみと見てみる時間も大切かなと思いました。