2023年7月29日土曜日

『オン・ザ・ザッテレ』チラシ完成・チケット発売中!




音楽朗読劇『オン・ザ・ザッテレ』神戸公演の素敵なチラシが完成・お披露目されました!色々とこだわりを盛り込んで下さっていて嬉しい限りです。



Tweetにもあるように、現在好評チケット発売中です。座席指定ができるので、お好みの席をとって頂くためにもどうぞお早めに!

<チケット取扱>

・西神中央ホール オンラインチケット https://p-ticket.jp/seishin/ 

・西神中央ホール電話予約 Tel.078-995-5638

・西神中央ホール窓口

・イープラス https://eplus.jp/sf/detail/3911030001


よろしくお願いします✨


2023年7月25日火曜日

ニューヨークの気候と虫事情

今日は少し生活のことについて書いてみたいと思います。ニューヨークに来て10年を過ぎましたが、最近気候変動の影響を感じざるを得ない環境の変化がいくつかあります。

先ほどもニューヨーク市から、今日の午後に鉄砲水警報、明日の午前から夜にかけて空気質注意報 (カナダの山火事による影響)、明後日に高温注意報と立て続けに注意喚起のメールが入り、こんなに重ならなくても。。。と思ったところです。

それに加えてニューヨークでは昨年からスポテッドランタンフライ(Spotted Lanternfly)という虫が大量発生していて(あえて写真は載せませんが、ご興味ある方はこちらのDAILYSUN NEW YORKの2021年の記事を見てみてください)、なかなかに厳しい状況です。というのも、この虫は幸い人間には危害を加えないのですが、繁殖力が強く、大量に群れて木の樹液を吸って弱らせてしまい、森林や農業に深刻な影響を与えるのです。

元々はアジアから来た虫で、アメリカでは2014年に、ニューヨークでは2020年に初めて報告されました。この虫のライフサイクルは一年ですが、一匹のメスが30-100の卵を産むことができるので、3年間で急激に増えてしまっています。それを受けて、2020年時点では見つけ次第踏み潰した上で州に報告を、という方針だったのが、もはや報告しなくて良いので見るなりできるだけ除去をと住民に呼びかけられています。

私の住んでいるエリアは木の多い公園が近いので、7月初旬からすでにたくさんの幼虫が現れていて、虫が成虫になってしまう前に少しでもと地道に踏む活動をしています。いくら害虫とはいえ、命を奪うということに毎回複雑な気分になりますが、去年の秋頃にミッドタウンの繁華街ですら沢山の成虫を見たことを思うと、虫の大量発生を少しでも遅らせるべく散歩の度に見回り活動をしています。

近所の人たちにも問題意識を持っている人が日に日に増えている印象で、踏んだり叩いたりしている人を見ると励まされます。そしてそれをきっかけに話しかけあって情報交換をしたり、近所の人と話す機会が増えました。聞いたところによると、市は積極的に殺虫剤を撒くのには慎重で(虫の移動を防ぐため積荷に関して規制をかけたり、天敵の導入を研究しているそうですが)、今発生している虫に対してはこれといった手立てが打たれていないことにフラストレーションを感じている人も多いようです。ただ、確かに送粉を担うハチをも除去してしまいかねない殺虫剤を可能な限りまきたくないのは理解できます。結局虫を一匹ずつやっつけるのが環境には一番負荷が少ないそうで。。。

この虫の厄介なところは、ノミのようにジャンプすることができるところで、それが踏むことを難しくしています。ただ、人それぞれに色々工夫している様子を見ていて、どうやら一番有効なのはハエ叩きのようだと感じ、私も先日それを導入したところです。それまではお散歩の時にはゆったりと木々を見上げて歩いていましたが、今やハエ叩きを片手に地面に目を光らせてのパトロールになってしまいました。。。それでも公園の木々を守るため、虫には申し訳ないと思いながらできる限り活動を続けようと思っています。

すっかり虫のお話になってしまいしたが…。お付き合いありがとうございました!

2023年7月15日土曜日

観劇記録:Camelot


 先日、リンカーンセンターのVivian Beaumont Theaterで開催中のアーサー王伝説を基にしたミュージカル、キャメロット(Camelot)のリバイバルを観劇してきました。何も知らずに観に行ったのですが(観劇はあえてあらすじ等何も調べずに観に行きたい派です)、観た後とても感じ入るところがありました。

 原作はMy Fair Ladyも手がけたFrederick Loewe(音楽)とAlan Jay Lerner(歌詞、脚本)による1960年の作品ですが、このプロダクションではA Few Good Menでも知られるAaron Sorkinが新たに脚本を書き下ろし、音楽はそのままで、作品が再構築されています。

 大きな変更としては魔法の要素が排除されていることで、理想の政治を実現しようとする過程で葛藤する人間同志のドラマに焦点が当てられています。

 特に、アーサーがエクスカリバーを引き抜くことができたのは「選ばれし者だったからではなく、それまでに何千人もの人がトライしたことで抜けやすくなっていたからだ」とグウィネビアが説くシーンがあり、そのセリフ自体は軽妙な会話のやり取りから生まれ客席から笑いも起こるのですが、作品の最後のメッセージともつながっていて新鮮でした。

 いくつか大手メディアの劇評も読んでみたところ、アーサー、グウィネビア、ランスロットの三角関係がうまく創出できていない、という評もありましたが、個人的には、「思いがけず王になった責任感の強い青年」、「政略結婚で妻となった王女」、「最も信頼される騎士」、という3人の中で、愛情にためらいがあったり、自分の気持ちと立場上あるべき振る舞いの中で揺れ動いていたり、不安が故に裏切ってしまったりと、誰かを悪者にすることなく関係性が崩れてしまう瞬間が描かれていて納得感がありました。

 また、こちらも劇評の中でも指摘されていたところですが、現代的な価値観が積極的に反映された脚本と、物語の中で起こる出来事と歌詞の中で語られる内容がどうしてもそぐわない部分もあり、やはりリバイバルというのは難しいと感じましたが、新しい脚本が目指した方向性には一貫性があり、共感できる部分が大きかったです。

 4月13日に開幕したこのプロダクションも、来週末千秋楽が予定されています。どの作品を見ても思うことですが、観た側が、これが一回限りの公演だと言われても納得してしまうような熱意と精度で、毎公演キャストとオーケストラが演奏してくれていることに頭が下がり、ありがたいことだと思います。千秋楽までどうぞ引き続き無事に盛況にと願います。

2023年7月11日火曜日

ウェブサイト更新

 そしてもう一つだけ!ウェブサイトを全体的に更新しました。


 新たなビデオの追加やレイアウトの更新の他に、今回はEducatorのページを加えて、ようやく現在の活動の全体像を反映することができたと感じています。まだまだ日本語表記が少なく恐縮ですが、ひとまず室内楽曲の日本語タイトルを加えてみました。ぜひ訪れて色々見ていって頂ければ幸いです。

 ウェブサイトは開設から今に至るまで、大学時代からの誇れる同期、notnil-creative.comさんに大変お世話になってConcrete CMSを使っているため、更新も随時自分でできるので本当に助かっています。今後もこのウェブサイトを通して色々な出会いに巡り合えるよう、まめに更新していきたいと思います。

2023年7月9日日曜日

「ミュージカル創作ワークショップ 第2回(2)」CEソング【導入編】アーカイブ動画

今日のお知らせはミュージカル創作ワークショップについてです!

「ミュージカル創作ワークショップ 第2回(2)」CEソング【導入編】アーカイブ動画 <全2回> from 特定非営利活動法人ミュージカルライターズジャパン on Vimeo.

昨年からミュージカルライターズジャパン(MWJ)で講師を務めさせてもらっている創作ワークショップの第2回をただいま好評開催中です。今回はCEソング(キャラクター・エスタブリッシュメント・ソング=一般に“I am song”や“I want song”と呼ばれている曲種)を取り上げ、導入編、分析編、実践編の三部構成でじっくりと進めていて、分析編までが無事に終了しました。

現在、導入編の二日間のアーカイブ動画が有料レンタルとして公開されています。ミュージカルの作り手の皆さんにはもちろん、ミュージカルを観ることが好きな皆さんにも次の観劇をより楽しんで頂けるような、ミュージカルの作りを深掘りする内容になっていますので、ご興味持って頂けたらぜひご覧頂けると嬉しいです!


2023年7月7日金曜日

音楽朗読劇『オン・ザ・ザッテレ』神戸公演

お知らせ続きになってしまいますが、今日は公演情報をお知らせさせて頂きます。


昨年末、東京での初演で好評を博した音楽朗読劇『オン・ザ・ザッテレ』が、この秋神戸で再演されます!

音楽朗読劇『#オン・ザ・ザッテレ』 
2023年10月1日(日) 15:00開演
*チケット発売は7月21日(金)10:00~

この作品をより多くの方に観て頂けること、特に地元関西での上演に歓喜しています!

西神中央ホールは2022年10月1日(土)に神戸市西区のなでしこ芸術文化センター内にオープンした500席の文化芸術ホールです。1周年の日に公演して頂けること、とても嬉しく思います!

素晴らしいキャストの皆さんによる一度限りの公演、どうかお運び頂ければ幸いです。

2023年7月5日水曜日

黄昏時の散策 Fort Tryon Parkにて

しばらく間が空いてしまいました!春から予定が立て込み、それまで月に一回は書けていたブログがすっかりご無沙汰になってしまいました。。。ようやく夏になって仕事が一段落したので、またつらつらと綴っていければと思います。

今日は久しぶりにウェブサイトの全体的なアップデートをして、昨年のLungs of the Cityのコンサートの音源もようやくYouTubeにアップしましたのでご紹介させて頂きます。


あらためて曲のご紹介を…。

アメリカ造園界の父、フレデリック・ロー・オルムステッド(1822年-1903年)の生誕200年に当たる昨年、彼の設計した公園にちなんだ作品を委嘱・演奏するLungs of the Cityというプロジェクトが企画され、私も作曲家の一人として参加させてもらいました。

私は7人編成のアンサンブル(フルート、クラリネット、ホルン、パーカッション、バイオリン、ビオラ、チェロ)に、マンハッタンの北端にあるFort Tryon Parkに寄せて「黄昏時の散策 Fort Tryon Parkにて」という曲を書かせてもらいました。

このプログラムは3つのアンサンブルによってアメリカ各地で演奏され、好評のうちに終了しました。今回ご紹介する映像は、ボストンでJuventas New Music Ensembleによって行われた世界初演のものです。お楽しみ頂けたら幸いです!