2015年10月23日金曜日

ビデオ:Cape Roca



CDレコーディングの際に撮影されたビデオの第3弾として、Cape Roca (「ここよりはじまる - 時を越えて」)のビデオが公開されましたので、ご紹介させていただきます。

ビデオ撮影・編集をしてくれたのは、近頃録音・ビデオを本格的にスタートした作曲家の友人James Wu氏なのですが、このビデオから映像の融合に新しい技術を応用してくれたそうで、これまでのString Quartet No.1とPiano Trio No.1とも少し違った編集になっていて、個人的に大変気に入っています。

撮影時には私もその場に立ち会っていたのですが、こうやって演奏家の表情や手元を間近に見られるのは感慨深く、また曲の展開に寄り添った編集をしてくれていて、曲にこめた物語をよく捉えてくれていると感じて感激しました。

この曲はCDのタイトル・ピースでもあり、特に思い入れも深い曲なので、このようなビデオを作ってもらってとても嬉しく思っています。ご覧いただければ幸いです。

2015年10月19日月曜日

グルメ・キャバレー


CDにつきまして、引き続き少しずつ反響を頂いており、本当にありがとうございます。本日私の手元にも実物が届きました。ジャケットはプラスチックケースではなく、紙製の非常にシンプルなデザインですが、印刷が綺麗に仕上がっていて嬉しいです。注文して下さった皆様、お手元に着くまでどうかもう少々お待ちくださいませ。


ところで、昨日までニューヨークのアップステートのNaples(ネイプルズ)という街に10日間ほど滞在していました。というのも、その街にあるブリストル・バレー・シアターという劇場で行われるキャバレー・ショーの音楽監督・伴奏のギグだったのですが、とても美しい街で、思い出深い経験となりました。少し写真とともに御紹介させていただきます。


「グルメ・キャバレー」というタイトルの4人のアクターによるショーだったのですが、『食べ物』に関するポップスやミュージカルのスタンダード曲を、コント等はさみながら物語仕立てで展開していく、むしろレビューのような楽しいショーでした。


築100年以上のシアターは、教会のような、
こじんまりとした良い雰囲気でした。


山に囲まれた街はニューヨーク市内とはまったく違って、
とても開放的で穏やかな雰囲気です。


立ち並ぶお店も、昔からある建物という感じで、
どれもかわいらしいしつらえでした。


最終日には落ち葉と同時になんと雪も散らつく冷え込みでしたが、
ちょうど紅葉の季節でとてもきれいでした。


ショーは、全45曲ほどを切って繋げて90分ほどの上演時間でしたが、事前に楽譜はもらっていたものの、リハーサル自体は全6日間しかなかったので、毎日怒涛のようでしたが、アクター達が皆経験のあるとても素晴らしい人たちだったので、いろいろと助けてもらってなんとか無事5公演をやり遂げることができました。短期間の間に経験した全てのことが印象に残っています。

新しい土地に行き、新しい人々に出会うと、今までにもずっとそういう世界が同時に存在していたのだということが、とても不思議に感じられました。そして、そういう世界を知ることができてよかったとしみじみと思いました。

2015年10月7日水曜日

ビデオ:Piano Trio No.1


CDリリースに関しまして、少しずつ反響を頂いており、大変嬉しく思っております。ありがとうございます。将来的にはiTunesでもお買い求め頂けるようになる予定ですので(最大3ヶ月ぐらいで)、また準備が整いましたらご案内させて下さい。

今日は、レコーディングの際に同時に収録されたPiano Trio No.1のビデオをご紹介させて頂きます。こちらもCDリリースページでご覧頂けるString Quartet No.1と同じく、複数のカメラを使って、かなり凝った映像に仕上げてもらっています。

この曲は、タイトルにはしなかったのですが、「ハーメルンの笛吹き」を題材にしています。最近のThe Light Princessのようにストーリーを時系列に追っているわけではないのですが、ストーリーから受けた印象を様々なセクションを通して描こうと試みました。

楽器の役割分担も、バイオリンが笛吹きの笛の音、ピアノが笛吹きの内心の葛藤、チェロが笛の音に導かれる者達と、大まかに割り振っています。

ビデオでは、最後の方など特に凝った演出がなされていて、初めて見た時はなんとも気恥ずかしかったのですが…。しかし曲として達成したかったことは、よく捉えて映像化してもらえたなあとありがたく思っています。

ご覧頂けましたら幸いです。(お恥ずかしながら、後半の方でレコーディングに立ち会っている私も一瞬映っております。)

2015年10月2日金曜日

CDリリース:Here, Where the Land Ends and the Sea Begins


Here, Where the Land Ends and the Sea Begins

すっかりご無沙汰してしまっています。皆様お元気でしょうか。NYも最近はすっかり秋らしく、過ごしやすい季節となりました。

ところで、この夏レコーディングしてもらった5曲の室内楽曲が、つい先日自身初のEPとして発売されました!サイトが英語版のみで恐縮なのですが、ぜひお知らせさせてください。


収録曲
String Quartet No.1
Cape Roca
A Walk in the Park
Piano Trio No.1
The Light Princess Suite

CDタイトルの”Here, Where the Land Ends and the Sea Begins(「ここに地終わり海始まる」)”というのは、ユーラシア大陸最西端の岬であるロカ岬(Cape Roca)にある石碑に掘られた、ポルトガルの詩人による叙事詩の一節です。

二曲目のCape Rocaからきているのですが、こちらの曲はもともと2013年に京都で参加させて頂いた『タイトルをつけてみよう』のコンサートで「ここよりはじまる - 時を越えて」というタイトルを頂いた曲なので、英語タイトルにする際に、何か直訳ではなくその意図を伝えられる良い言葉はないかと探して辿り着いたものでした。

ただ、曲のタイトルとしては少し長いので、Cape Rocaをメインのタイトルとし、こちらは副題として持っていたのですが、レコーディングの際にプロデューサーと音楽監督が「あのタイトルいいよね。」と言ってくれて、このCDのタイトルにすることに決まりました。

また、ジャケットの絵は、マネス出身の素晴らしいヴィオリストであり、かつヴィジュアル・アーティストとしても活躍されているChiu-Chen Liuさんにお願いしました。CDタイトルとCape Rocaの録音をお渡しして、「夜の灯台」をテーマにお願いしたところ、わずか数日で描き上げてもらえました。

収録曲には、どれにも少なからず水、光、時空といったテーマを持っていたので、このタイトルとジャケットによって、それぞれが繋がって1つの作品に仕上げてもらえたと感じ、ありがたく嬉しく思っています。

もしもお手に取って頂ければ嬉しく、ぜひサイトだけでもご覧頂ければ幸いです。