2013年4月30日火曜日

コンサート評

先日のリサイタルに対して、Lucid Cultureという現代音楽評を専門にするブログからコンサート評を頂きました。

Introducing Ayumi Okada

↑のリンクは英語の原文そのままで申し訳ないのですが、色々と難しい単語が多く訳せる自信があまりなく。。。まとめの文章はこのような感じです。

" All together, this was a tantalizing introduction to a composer whose distinctive, colorful voice is making a strong contribution to new music in New York."
「つまりこのコンサートは、独特で、色彩豊かな表現力を持ったこの作曲家がこれからニューヨークの新しい音楽に大きな貢献をしていくであろう、という思わせぶりな紹介であった。」

ひとまずは好意的な評を頂いたようでほっとしています。そして人生初のReviewを頂いてとても嬉しいです。

2013年4月28日日曜日

散文:とぼとぼ


とぼとぼ歩きたい時ってあるよね。
重荷を下ろした背中を丸めて、
疲れた身体にすこしの手応えを感じながら、
どうしてもとぼとぼ歩きたい時ってあるよね。

そうやってすっかり自分の小さな存在をかみしめたら、
また胸を張って顔を上げられるとおもう。

だからこそ今は、とってもとぼとぼ歩きたい。

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昨日、The Light in the Piazzaの公演が終了しました。私がピアノを弾いたのはopening nightのみで、一週間前のことでしたがとても大きな経験になりました。自分が万全だと思えていない状態で本番を迎えることには大きな葛藤がありましたが、信頼してくれるdirectorのもと、プレッシャーの中で最善を尽くす経験ができたことは、大きな自信になりました。(その本番が終わったあとの帰り道で、まさに↑の散文のような気分でした。)

学校時代、「感想文」を書くのがそんなに好きだったとは思わないのですが、今となっては日々の出来事に書きたい感想があふれています。もはや学校の課題でもなく、特に何かの目的があって書くわけでもないのですが、自分が「そうか!!」と感動した出来事に形を与えて残したいという欲求は、年々強くなっているような気がします。こちらのブログでも折に触れて綴ってゆければと思っています。

2013年4月24日水曜日

リサイタル



ここ数週間、演奏家、作曲家、運営の手伝いとして関わるコンサートが続いたのでご報告が遅くなってしまいましたが、先日無事リサイタルが終了しました。

 「作曲家岡田あゆみと、彼女に影響を与えた作曲家達」と題したリサイタルで、以下のプログラムを演奏者達と私による曲解説を交えながら発表しました。







<プログラム>
弦楽四重奏第一番(2009) OKADA
無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008 BACH
独奏チェロのための『古代の森で』(2011) OKADA
独奏フルートのための『シランクス』 DEBUSSY
独奏フルートのための『白昼夢』(2010) OKADA
ピアノ三重奏第一番(2009) OKADA

当日はお天気にも恵まれ思っていたよりも沢山の方々に聴きにきてもらえて嬉しかったです。また、全体的に短めのコンサートではありましたが、口頭での曲解説でじっくりそれぞれの曲を楽しむ事ができたとのご好評も頂けてありがたかったです。
大学院を卒業してから初のリサイタルで、企画には時間もかかりましたが、演奏家の友人を始め、沢山の人に助けてもらって実現できたとても大切な演奏会になりました。

2013年4月17日水曜日

カプチーノ

ミュージカルの本番が近いのですが、まだピアノパートに悪戦苦闘しています。
それでも今日はレストランでピアノを弾く日だったので、焦りながらも行って来ました。最近はなかなかチップをもらえず、ごはんをもらって帰ってくるだけの事が続いています。お客さんもちらほら。。春になってレストランのドアは開け放しなのでピアノの音もあまり聴こえません。なんだか、なんで無理して今ここでピアノを弾いてるんだろう。。。と身の入らないピアノを弾いていると、見かねたウェイトレスのお姉さんが「コーヒー飲む?」と言ってカプチーノを淹れてくれました。「いいの??」と途端に嬉しくなって、出してもらったカプチーノをすするとほっと大きなため息が出ました。周りを見渡して、「そういえば今日はお天気がいいんだったなあ。」とも気がつきました。

その後はピアノを弾くのも再び楽しくなって、少しチップを入れてくれる人もあり、それまでの焦りがなんだかすっと治まりました。忙しくなってくると緊張を保っておかなければと無意識に力が入るのですが、力を抜ける時にリラックスするのは大事なんだなあと実感する出来事でした。


2013年4月15日月曜日

プレス

6紙に掲載して頂きました。
リサイタルの情報を記事に取り上げてもらえないかと、NYで手に入る日本系のフリーペーパーに片っ端からお願いしたところ、数紙からお返事を頂いて、イベント情報として掲載して頂くことができました。





一番大きく取り上げてもらった記事です。
お願いするにあたって、どれだけの種類のフリーペーパーがあるのか、それぞれどのような特徴があるのかなどを調べたり、担当の人と連絡を取り合ったりして色々勉強になりました。

またアメリカは地方新聞が多いらしく、今回リサイタルの会場となる教会の近郊を調べたところ、色々と情報発信をしているブログなどが見つかりました。これから先、更にリサイタルなど作品発表をしていくチャンスがあれば是非今回の経験を活かして発信の範囲を広げていきたいなと思います。

ところで今日はカーネギーでのコーラスと、編曲した曲が初演されるコーラスの、二つコンサートが終わりました。目下次の目標はハイスクールミュージカルとリサイタルです!

2013年4月13日土曜日

選択の基準

人生は選択の連続だとは言いますが、それは結局「したいこと」と「しなければならないこと」の2択に集約されるのではないか、そしてそうすれば何にせよ自覚的に選択できるのではないかと最近思っています。

イメージとしては自分の中に秘書がいて、その時「したいこと」をした時と「しなければならないこと」をした時に、それぞれどういう結果が得られるかを即座に資料にまとめてくれて、「どちらになさいますか」と聞かれる感じです。

プロセスだけを考えているとどちらとも決めがたいようですが、結局はどちらの結果の方が欲しいのかと突き付けられると決断しやすいように思います。「あと30分寝て若干ほっこりするのと、その30分ピアノを練習して少し上手になるのとどっちがいいですか」など、いちいち究極の選択だなあという気もしますが。。。(ちなみに今は早寝をすることよりも、このことを書いておきたい!という方を選択しました。。。)

色々と真顔で焦る日々の中、ふとそんなことを考えたりしています。

2013年4月11日木曜日

かけた時間の分だけ弾けるようになるピアノの練習方法

に今更気づいたような気がするので、自分のための記録としてもここにシェアさせて頂きます。といっても演奏家でない私が「最低限、楽譜に書かれている通りの音とリズムをテンポ通り弾ける」という目標を持った時の、つまり「表現」に至る以前のレベルの話ですが。。。

かけた時間の分だけ確実に弾けるようになるピアノの練習方法

  1. 確実に弾けるテンポに設定したメトロノームと一緒に譜読みをする
  2. ひっかかる部分は数小節単位で取り出して、弾けるようになるまでその場で反復する
  3. 最後まで譜読みが終わったら、そのテンポで一度通して弾いてみる
  4. メトロノームを2目盛りずつ上げて、最終的に目標のテンポで弾けるようになるまで何回も弾く
*今のテンポでできていないことは次のテンポでできるはずがないので、テンポを上げる前に今のテンポで確実に弾けることが重要。

*曲が長くてひっかかる部分が数小節に限られている場合は、テンポを上げる練習はそこだけに集中し、全体を通すのは10目盛りごとぐらいでよい。

というのも、今「The light in the Piazza」というミュージカルの伴奏オケのピアノパートを練習していて、これがもう本当に美しい音楽なのですが、とても弾きにくくて。。。本番は迫ってくるし、追いつめられて至った練習方法です。

ミュージカルの伴奏のように1)初見ではないが、練習時間もそれほどない、2)譜読みしなければならない楽譜の量が多い、3)リハーサルでははじめからテンポ通り弾けなくてはならない、4)しかもテンポの速い曲が多い、という場合には有効だと思います。

曲の中には「楽に弾けるところ」と「弾きにくいところ」が混在していて、メトロノームなしで弾いていると前者はそれでもテンポ通りひけるのですが、後者にさしかかると無意識にテンポを落としてしまいます。そしていざリハーサルとなって「弾きにくいところ」がそのままだと、それがために引っかかったり落っこちたり、結局曲がまったくさらえていないのとそう変わらない結果になってしまいます。

メトロノームと一緒に譜読みをすることで、そのまだらな「楽に弾けるところ」と「弾きにくいところ」を自分で意識した上で平にした状態から練習を始められるので、今自分がどのテンポでなら確実に弾けるのか、進捗状況を自分ではっきり把握できて練習へのモチベーションが保てます。さらに、テンポを細かく上げながら反復練習をしていくことで、「次は何が来る」ということが自然と身体と頭に記憶されていき、最初はとても弾けなかったような速いテンポでも最終的には無理なく楽譜を目で追いながら弾けるようになります。

そういうわけで、この方法なら自分の現状の譜読みの力で、その曲を弾けるようになるのに必要なだけの時間と労力を効率よくかけられるのではないか、と思って今まさに実践中です。。。

それでもやはり普段から毎日弾いていない分、数時間練習したら目も手も簡単に疲れてしまうので、合間にお皿を洗ったり、このようにブログを書いたりと休憩してしまいます。。。

ここ数日でNYもめっきり春っぽくなり、家の前の街路樹(何の木かわからないのですが、「白っぽい桜」というつもりで見ています)も一気に花を開きました。

ここのところ俄に予定が立て込み、あたふたと日々を過ごしております。少し予定を整理させて頂くとこんなかんじです。






4/14
コーラス1:所属しているコーラスのコンサートで、カーネギーで歌います。
コーラス2:友人の主催しているコーラスのコンサートで、編曲させてもらったビートルズの『TAXMAN』が初演されます。

4/18
高校ミュージカル:『The light in the Piazza』というショーの伴奏オケの中でピアノを弾かせてもらいます。

4/20
リサイタル:2回目の作曲リサイタルです。演奏の間に曲の解説などをしゃべります。

4/23
コンサート:運営に関わらせてもらっているコンサートの本番に、スタッフとして参加します。

4月は複数のコンサートのリハーサルと準備が並行していて、またそれに加えてビザ申請の準備もあり色々と焦るのですが、ともかく時間を大切に使ってやっていきたいと思います。

2013年4月4日木曜日

散文:凹む

おれ、度々凹む。
凹んだら寝込む。

そして寝込みながら考える。
「どう、そろそろいけそう?」
「いや、ちょっとまだむりだなあ。」

しぶしぶ起き上がったら、結局やることリストに取りかかっている。
そしたら「あれ、できちゃった。凹んでたのに・・・。ま、いっか!」。

おれ、度々凹む。
でも割と立ち直り早い。

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「おれ」シリーズ第二弾で恐縮ですが、そんな感じで毎日やっております。自分はなんて仕事ができないんだろう、あの人めちゃくちゃすごいな、今の私の英語めちゃくちゃカタコトだった。。。などと凹む時というのは原因はどうあれ、「ありたい自分」と「今の自分」の差を実感した時だなあと思います。本当は凹んだ原因を分析してじっくり克服したいと思ってもいるのですが、大抵時間がなくて寝て済ませてしまいます。。かなり凹んだ時にも後から振り返ってみると割と短時間で立ち直っているのは、いつも「やらなければならないこと」に追われているおかげだなあと思うと、しんどいようでいてありがたいことだとも思います。ついにリサイタルまであと約2週間と迫ってきまして、未だにプレスにレヴューを頼んだり、プログラムをまとめたり、当日の算段をしたりと細々ばたばたしております。