2019年6月28日金曜日

近況のご報告


お久しぶりです!3月以来予定が立て続きすっかりご無沙汰してしまいました。。。色々と嬉しい出来事もあったので、写真と共にご報告させていただきます。


3/30 Collaboration Awards

芸術とメディアの分野で活躍する女性を支援する団体から、コラボレーターのカリッサ・ベーテルズと共にSpecial Mentionを受賞しました。現在制作中のミュージカルThe Uncivil Onesにおけるコラボレーションの成果が認められたもので、授賞式では彼女と共に短いスピーチもさせてもらいました。先にスピーチした彼女が、当初予定していなかったにもかかわらず、スピーチの最後の方で私のことを大変良く言ってくれて、感激で胸がいっぱいになりました(その状態で若干しどろもどろでしたが、なんとか自分のスピーチもできました…)。



4/1 BMI Workshop Showcase

所属しているBMIのミュージカル・シアター・ワークショップの選抜コンサートに、The Uncivil Onesからの1曲、"Every Day"が選ばれ、由緒あるシアターMarjorie S. Deane Little Theaterで発表させてもらいました。この曲はThe Uncivil Onesの全曲中、今の所最もお客さんにも演奏者にも深く受け入れられている曲なので、この機会により多くの人の前でシェアすることができて光栄でした。



5月上旬 Allegro

ニューヨークの音楽家ユニオンの機関紙に、寄稿した記事が掲載されました。ユニオンには2012年から加入しているのですが、先のCollaboration Awardでの受賞が注目されて寄稿の機会を頂きました。内容は、私がなぜニューヨークに来たのかというところから始まり、私たちThe Uncivil Oneのチームのコラボレーションのあり方、そしてこれからへ思いなどを書かせて頂きました。出版物に英語での自分の文章を載せてもらったのは初めてで、とても思い入れ深い記事になりました。



6/17 2019 Musical Theatre Awards

BMI Workshopで今年最も際立った創造力を発揮したメンバーに送られる、Jerry Harrington AwardのAdvanced Workshopの受賞者に、コラボレーターのクリスチャン・ドゥメルと共に選ばれました。BMI Workshopで2014年に彼とコラボレートし始めて以来、いつか彼とこの賞を受賞できたらと思っていたので、この度この栄誉を頂けたことが本当に有難いです。この賞に込められた期待に応えていきたいと思います!

今年は前半の数ヶ月の間にこのようにたくさんのありがたい出来事があり、スケジュールも気持ちもめまぐるしいながら充実した日々を過ごすことができました。作品の完成への道のりはまだ遠いですが、その為にも、より作曲家としても人としても日々成長していきたいです。

なかなか更新がままならず申し訳ないのですが、今もこのブログを訪れてくださる皆さまの応援がとても有難く大きな励みになっています。本当にいつもありがとうございます!

2019年2月28日木曜日

2月と日課

今月はBMIでの発表があった以外には作曲や制作の面でそこまで大きな予定はなかったのですが、その時々に諸々取り組んだり生活しているうちに、気がつけばもう2月も最終日になってしまいました。


ただ、その中でも今月は4つの日課を続けることができたので「今月も流されるままに終わってしまった。。」という気持ちが少なく嬉しいです。

その日課というのは、英単語、アメリカの歴史、英語の発音、そしてショパンの練習曲です。

今年でアメリカに来て10年目になりますが、英語のコミュニケーション力を改善したい意欲は今までになく高まっていて、日課として取り組む事にしました。

英単語は、現在読んでいる本を黙読しながら、わからない単語をミニノートに1ページ分(17個)拾うようにしています。そして17個になったところで読むのをストップして、単語の意味を調べて、あらためてその箇所を音読しながら単語の意味を確認します。

アメリカの歴史はだいたい1〜3ページ、英語の発音も一項目だけ進みます。

ショパンの練習曲は、譜読みをしながら暗譜して、1ヶ月に一曲弾けるようになるのを目標に毎日弾いています。1月は1番、2月は12番、そして3月は6番に取り組む予定です。

単語の勉強が一番時間がかかってしまいますが、それでも一つ一つの日課はそんなに大変ではないので、風邪を引いた時にも続けることができました。

予定は思いがけず舞い込み、またやる気のある時もない時もありますが、日課だけは続けるようにしていると、地に足着く感じがして、1ヶ月経った時に着実に何かが進んでいる感じはとても安心感があります。

忙しくなってしまうと途端に中断してしまう可能性はありますが、来月も続けられるようにがんばりたいと思います。

2019年1月31日木曜日

大寒波と1月の観劇記録


北米を襲っている大寒波の影響で、ニューヨークも昨日から厳しい寒さ(現在の外気は-9℃、体感温度は-17℃)が続いています。昨日の午前中はまだそうでもなかったので、そこそこの防寒対策(帽子なし、普通の靴)で出かけたところ、夕方からどんどん気温が下がってしまって帰りが大変でした…。写真は友達と食事をして外に出たところ、あまりにも吹雪いていたので思わず撮り合ったものです(吹雪は一瞬のことで、直後に雪はやみました)。今回の寒波はせめて雪が伴っていないのでまだ助かっています。


今月は2つ舞台を観に行くことができました。どちらも素晴らしかったのですが、それぞれに対照的な観劇体験だったので少し書いておきたいと思います。


・ANASTASIA The New Broadway Musical『アナスタシア』
1997年のアニメ映画『アナスタシア』を舞台化したミュージカルです(テレビジャパンのウェブサイトに作品の解説とストーリーがまとめられています)。歴史上の悲劇的な出来事の後に生まれた伝説に着想を得たストーリーですが、「こうであったらいい」というハッピーエンドを鮮やかに描き出していて「ミュージカルを観た」という満足感がありました。物語に対して好意的に思ったのは、主人公のアナスタシアが、おとぎ話によくあるようなプリンスに守られる対象としてのプリンセス像ではなく、自分で決断し、行動することで道を切り開いて行く自立した女性、一人の人間としてしっかりと魅力的に描かれていた点です。メロディックで多彩、かつ的確な音楽、豪華な衣装、そしてステージの背景のLEDスクリーンに映し出される壮観なプロジェクションによって、当時のロシアとフランスの街に実際に自分もいるかのような臨場感で物語を追う事ができたのも楽しい経験でした。

・Gatz 『ギャッツ』
こちらはF・スコット・フィッツジェラルドの代表作『華麗なるギャツビー』を舞台化したストレート・プレイです(こちらのブログHedgehog Noteに、2012年の公演に対する詳しいReviewが書かれています)。このショーの一番特徴的なところは、小説を一言一句変えずに全て朗読するところにあり、上演時間は休憩を含めて8時間に及びます。会場に着くと、舞台上には古びたオフィスの一室がセットされており、一体どのような公演になるのだろうと見当もつきませんでした。開演すると、そこで長年働いていると思しき人が出勤してきて、いつものように仕事に取りかかろうとするのですが、電源を入れてもコンピューターが立ち上がらない。起動を待つ間に手持ち無沙汰となり、机にあった小説を何気なく手に取って音読を始める、というところから二つの世界が交錯し始め、『華麗なるギャッツビー』の世界が紐解かれて行きます。8時間という観劇時間も練り上げられた演出と絶妙なペーシングで長いとは感じませんでした(観劇は一日がかりですが)。終始古びたオフィスの風景を観ながらにして、絶妙な役者の演技、演出、そして照明によって、その奥に確かにギャッツビーの生きる世界を観た、という感覚はとても心地良かったです。

二つの公演を振り返って、ミュージカルとストレート・プレイの特色をとても如実に感じられる公演だったなと思いました。ミュージカルは座って観ているだけで全ての情報がわかりやすく伝えられて感覚的に楽しめる、まるでジェットコースターのような舞台芸術で、一方ストレート・プレイは観客の想像力をかき立てることで個々人の中に固有の観劇体験が構築される、まるで地図をもらって宝探しをするようなような舞台芸術と例えられるでしょうか。どちらも良い、やはり舞台が好きだなと思いました。

2019年1月25日金曜日

セルフ・ケア



絵になるなあと思って写真を撮ろうとする度、それがブライアント・パーク付近であることが多いと思ったのですが、どちらかというとこの界隈に紀伊國屋書店や日本食スーパーのサンライズ・マートがあって、単によく行くためだと気づきました。とはいえ、ビル街の真ん中でそこだけ別世界のように公園が成立しているこの場所は好きです。

引き続き新年の目標の話で恐縮ですが、今年の大きな目標は「セルフ・ケア」に決めました。幸い静養することで全て回復できたものの、昨年度々体調を崩した中で、健康というのがむしろ一時的な奇跡に過ぎず、当たり前にずっとあるものではないのだと実感した為です。以前は気持ちだけで動けていたところ、体調を崩す度に身体の存在を意識するようになり、年を重ねるということは、自分の健康の為にすべき努力とその責任が増えてくることなのかなと思うようになりました。

ニューヨークで作曲家として活動し結果を出す、という目標に向かい続ける為にも、その取り組み方はもう少し成長しなくてはと思っています。

皆様もお仕事や年齢や様々な状況に関わりなく、どうぞご自身のセルフ・ケアを大事にされて、健やかな一年になりますように。

今の自分の力で叶えられる夢

あっという間に一月も後半に差し掛かってきました。

先日の大寒の頃には、NYも凄まじい寒気に見舞われ、最高気温がマイナス8℃まで下がりました。その晩は知り合いのコンサートに行く予定だったので、可能な限り寒さ対策をして出かけたのですが、吹き付ける寒風に信号待ちで目が凍りそうでした…。コンサート会場にはやはりちらほらと空席が見られて、せっかくなのにタイミングが悪く気の毒だなと思いましたが、逆にそのような天候の中でも大半のお客さんが予定通り来ていて、皆タフだなと思いました。

ところで新年の目標の一つとして、今年はもっとピアノを弾こうと思っていて、今のところショパンの練習曲の一番を毎日弾いています。昔から好きで憧れていた曲なのですが、ピアニスティックなテクニックの前に、何度かさらおうとして挫折したままになっていました。ただ今回改めて色んな練習法を試しながら取り組んでいると、少しずつですが曲に手が馴染んできました。まだまだ思うテンポでは弾けないのですが、暗譜はできたので、いつでもピアノに向かえば弾けるのが嬉しいです。

子どもの頃からピアノを習わせてくれた両親、そしてピアノを教えて下さった先生方のご尽力で(自分が教える立場になってそのありがたさを実感しています)、もう随分前から自分で夢を叶えられる力をつけてもらっていたのに、なんで今まで叶えなかったんだろうという思いがしました。とはいえその時々の状況やその後の経験などあって、今だからこそようやくできるようになった、ということかもしれないのですが、そういう夢も実は沢山あるのかもしれないと思いました。興味を持って買ったまま積ん読になっている本を読むとか、毎日運動するとかも含めて…。今年の目標としてそういう夢を一つずつ叶えていくこともしていきたいなと思います。