2013年9月17日火曜日

音楽の仕事

昨日は教会のオルガニストのサブ、今日は故人の方を偲ぶ会でのピアノ演奏の仕事に行ってきました。現状では楽譜を作るよりも演奏の仕事の方が機会が多いので、できる限り受けさせてもらうようにしています。

音楽の仕事についてはよく考えるのですが、音楽家を相手にする仕事と、一般の人を相手にする仕事の二つがあるなと思います。前者はオーケストラの中で弾くとか、ピアニストとして歌手のコーチングをするとか、最終的にはお客さんやクライアントにプロダクトとしての音楽を届けるとしても、リハーサルの段階では音楽家同士でやりとりをします。それによって緊張感があったり、学ぶ事があったりします。一方後者は教会やイベント等で一般の人と直接やりとりをして音楽を提供するというもので、こちらも自分が音楽家を代表しているような緊張感があります。

アメリカ(とくにNYかもしれませんが)では、後者の仕事が多いおかげで音楽で仕事をしていける可能性が大きいと感じます。教会はたくさんありますし、儀式には音楽がかかせません。何かイベントをしようとなった時に、一般の人も知合いをたどれば1人や2人は音楽家が見つかるもので、「じゃあ頼もう」と気軽に雇ってくれます。生の音楽も、音楽家もこちらでは生活の中で身近なんだなあと思います。

ただその一方で、音楽家も技術職であるにも関わらず、アーティストなら発表する機会自体が本人のメリットにもなるだろうと、技術料や労働時間に対する適正な対価が払われにくいということが問題にされるようになってきました。音楽(エンターテインメント)が医療や法律のようには生活や人生に対する優先順位が高くないので難しいですが、仕事として成り立って行くように社会に少しでも働きかけていきたいなどと思うと、一般の人を相手にする後者の仕事をする時にはより気を遣う気もします。

*固い文章になってしまいました。。。そして台風18号で被害を受けられたみなさま、お見舞いもうしあげます。