2014年11月2日日曜日

Masquerade


昨日は、お世話になっているチェリストの友人の主催するコンサートシリーズ、Listen Closelyのハロウィーン・コンサートがあり、弦楽四重奏第一番を演奏してもらいました。

今回のコンサートのタイトルは「Maequerade(仮面舞踏会)」で、NYC在住の若手作曲家6人による7曲が、地元の劇団関係者によるエドガー・アラン・ポーの作品の朗読と組み合わせて演奏されました。演奏会の前にはマスク・コンテストも行われ、とても素敵な雰囲気のコンサートでした。(写真は演奏会後の作曲家と演奏家の集合写真です)

演奏してもらった弦楽四重奏第一番は、2009年にアメリカに来て書いた最初の曲で、その後2013年にリサイタルをした際に改訂を加えて今の形になり、今回は友人からこの曲でとのリクエストでプログラムに加えてもらいました。

今回演奏してもらって嬉しい感動がありました。というのは、この曲は私の曲の中でも特に機能和声的な曲なので、新作を特集したコンサートの中で浮いてしまうのではと思っていたのですが、結果的にはその機能和声的な響きが、様々な新しい響きを聴いた後の耳には「箸休め」的な役割を果たしたようで、後で演奏者やお客さんから「この曲を聴いてほっとして、次の曲もまた新たな気持ちで楽しめた。」と感想をもらえました。

そこにいるお客さんを楽しませること、演奏会全体の満足感に貢献できることは、本当に嬉しいです。機能和声が好きで、なかなかそこから離れた音楽を書けないことが作曲家としての葛藤でもありますが、好きなものを書いた結果、その曲にコンサート・ミュージックとしての居場所を見つけられればこれ以上幸せなことはないなと思います。

初演から5年も経ってようやく、客観的に演奏を楽しみながら聴けたことも嬉しかったです。


〜お知らせ〜
すみません、最近スパム・コメントが相次いだので、しばらくコメント欄はお休みさせて頂きます。また時期を見て再開させてもらいたいと思います。