2017年8月7日月曜日

Sweethearts of Swing


台風5号の被害を受けられた方にお見舞い申し上げます。昨今は本当に異常気象が多いように感じ、被害の報を聞くたびにやるせない気持ちになります。

ニューヨークはどちらかというと過ごしやすく、まだ秋の気配ではありませんが、もはや夏の気配でもないような日が続いていて不思議な感じです。

ここ数週間は現在制作が進行中のミュージカル、Sweethearts of Swingのプレゼンテーションに音楽助手として呼んでもらってスタッフに入っており、準備やリハーサルの日々を過ごしています。

このミュージカルはアメリカにおける人種差別がもっともひどかった時代に実際に存在し活躍した、女性のみで構成されたビッグバンドをモデルにした物語です。当時は聴く音楽すらも人種によって隔てられていた中、(人種が)有色の女性ばかりで構成されていたバンドに、白人の女性がメンバーとして加わったことによってバンドに巻き起こる葛藤と、彼女たちが社会に投げかけた疑問とその影響を、壮大なビッグバンドの音楽を通して描きます。

このミュージカルには数年前の初期段階のプレゼンテーションの際にも音楽助手として関わらせてもらったのですが、数年の間に作品としてもプロダクションとしても格段に発展していて、再び関わらせてもらうことができて感慨深く、現場から学ばせてもらうことも多くありがたいです。

前回は5人のバンド+アクターというコンパクトなプレゼンテーションだったところ、今回はより作品の目指す規模に近づき、12人のミュージシャンとシンガーがステージ上で演奏し、演技も受け持ちます。今回は作品の抜粋となりますが、一線で活躍するミュージシャンたちがアンサンブルとなって発揮する演奏の迫力、そして実際のミュージシャンが演じるミュージシャン像の説得力は圧倒的です。

今回の本番、そして今後の発展もぜひ大成功してほしいと思う素晴らしいミュージカルです。明後日本番なので、またその様子などもご報告させていただけたらと思います。