2018年8月1日水曜日

散文:その日の幸せ


その日の幸せはその日限りのもの。

その発想は必ずしもネガティブなものではなくて
実際そういうものなんじゃないかと思う。

念願の仕事にポジションを得たり、最愛の人と両思いになれたり
そいう事があるとその後の数年〜数十年の幸せが確保されたかのような気になる。

その可能性は極めて高いけれど、それでも結局は先の事はわからないから
幸せというのはもっと短い時間の単位の中で完結していて
それがたまたま連続することがある
と捉えていいんじゃないだろうか。

たとえば旅行に来て、素敵な景色を見ながら
「ああ明日にはもう帰らなきゃいけない」と
その時間に限りがあることを悲しく思うことがある。

でも大丈夫。

そもそもその日の幸せというのは「その日」もしくは「今」限定のものだから
「今それがある」ということを喜んだらいいんだと思う。

一年を振り返って「そういえば今年は幸せだったな」と思うのも悪くはないけれど、
人間が幸せと実感できる時間のスパンはもっと短いのだと思うから
記録を作る事に邁進しなくても良い
毎日の実感を楽しめればいい。

とそう思う。

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少し久しぶりの散文です。
朝、自分の部屋でコーヒーを飲みながら思った実感を
書きとめておきたくなりました。