2014年12月30日火曜日

散文:年末の想い


一年を振り返るとき、様々な想い出と共に「今年もまた一つ歳を取ってしまったなあ」と、少しの悲しみも感じます。

そしてまた、「いやいや、自分が思っていたほど大人になっていない事が不安なのだ!」という気持ちも主張します。

けれども同時に、自分の周りの人が歳を取っていく事もまた、同じように悲しいのだということに気がつきます。

実際の所、彼らは昔より素敵になって、昔よりも幸せそうになっていたりするのに、それでもなんだか少し悲しいのです。

おそらく、かつていた場所から離れていくことは、今いる場所の素晴らしさに関わらず、大なり小なり悲しいもので、そしていつかたどり着く場所に近づいていくことの不安は、大人になれば消えるというものでもないのでしょう。

それなら、しんしん悲しみを感じながら、不安だ不安だと言いながら、いつでも目一杯に生きてやろうではありませんか。いつかは心安らかに来た道を振り返れる時も来るかもしれません。

今年もお疲れさまでした。来年も良い年になりますように。

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久しぶりの散文です。いつもぼんやりと歳をとる事の切なさや、年齢に対する焦りの本質は何なのだろうと思っていたのですが、年末の片付けなどしながら、対象を自分から少し外して考えてみると「そういうことなのかな」と思えました。

一年の速さには驚きますが、それでも今年も無事に暮らせたこと、その中で成し遂げられたことなどに対してはありがたい気持ちで一杯です。色々な想い出がありますが、中でもこの夏の一時帰国の際に、大学時代に制作したミュージカル「銀河鉄道の夜」の10周年同窓会をできたことがとても嬉しかったです。私の原点を作ってくれた仲間と再会できて、それぞれの10年を感じて、前向きな力をもらいました。これからの10年も良い時間にしていきたいと思います。

今年もブログを読んで下さって本当にありがとうございました。
みなさまどうぞ良いお年をお迎えください!