2013年3月3日日曜日

改訂

近々こちらでもあらためてご案内させてもらおうと思っているのですが、4月にリサイタルをすることになりました!ここ数日は準備の一環として、以前に書いた曲の改訂をしていたのですが、色々な発見がありました。

昔の楽譜を見れば見る程あちこちに「それはないだろう〜。。」と思う箇所があり、それを1つずつ検証して、感覚的にすんなりと納得できるところまで直しました。その過程ではびっくりするほど迷いも苦しみもなく、熱中して取り組むことができました。

終わってみて思った事は、私にとっての作曲とは、無から新しい形を生み出す例えば「彫刻」や「陶芸」とは違って、どちらかというと建物の内装をデザインする「インテリアデザイン」のようなものに近いなあという事でした。(このイメージについては2009年9月にも「作曲」という記事で少し触れていました。)曲の長さ、ジャンルや楽器編成、弾きやすさと聴きやすさ、作曲家としての目標、人に書く場合はその人の好み、などを考慮して、部屋(時間)の中に家具(音)を配置していくという。

楽譜を書くのは部屋の図面を書くようなもので、ピアノで弾いたりして音を確かめるのは模型を作るようなもの。そしてレッスンはプレゼンテーションをしてダメ出しをもらうような感じかなと思います。それらの作業を通して実際の家具搬入(リハーサル/本番)のための計画を練上げていきます。

今回の改訂の過程はまさに、「この家具(音)は部屋(曲)の雰囲気に合ってない!」「これは動作線(セクションのつなぎ)がおかしい。」「こんなに空間が余ってるのはもったいない!(音薄すぎ)」と、自らダメ出しをして部屋にある家具を見直し、模様替えしているような気分でした。結果、部屋の印象はさほど変わっていないと思いますが、使い勝手と居心地の良さは少し良くなったと自負しております。

作曲した当時には気にならなかった技術的な未熟さが今は気になり、使える手が増えたことには少しの手応えを感じました。そして何より、またあらためて演奏してもらう事が待ち遠しくなったのが嬉しいです。