2009年12月10日木曜日

String Quartet No.1

今日、作曲の学生の作品演奏会(Composition Concert)があり、マネス大に入学して初めて完成させたString Quartetを演奏してもらいました。

ここ数日のリハーサルはほんとうにめまぐるしく変化して、何か月分かと思うほど勉強になりました。

今まで作曲した曲はほとんどピアノを含む小さな編成の曲ばかりだったので、初演にはピアノで自分も一人の演奏者として参加してきました。そういうわけで、全て人に、かつ4人ものプレイヤーにお願いするというのが今回初めてで本当に初演できるのか常に不安でした。

それでも、リハーサルをうまく進められず途方にくれていた時に友達のくれたアドバイスや、先生がリハーサルに来て進め方を具体的に見せて下さったり、最後は演奏者たちが本当に真摯に取り組んでくれたおかげで今日なんとか曲が無事初演されました。

作曲は楽譜を書くだけでなく、やっぱり演奏してもらってこそ完結するのだなと思いました。そして、作曲家としては音になるところまで見届ける、もしくは音になるところまで責任を持てるように楽譜を書かなければと思い知りました。リハーサルをして、音に対する感覚を今までよりは得られたような気がします。

実際は演奏会に出品することに迷いもありました。というのも、今日演奏してもらった曲はとても調性のはっきりした曲で、今書いている曲とも方向性が違います。また、他の学生も大半が無調の曲を出してくるだろうとは思っていましたし、どういう印象で受け取られるのだろうと思いました。作曲科としてはこれが唯一の発表の機会なので、その人がどういう音楽を書くのか初めて明らかにされる機会でもありました。

実際どう受け取ってもらったのかはわかりませんが、自分としてはやってよかったと思っています。ともかく、少しずつでも前に進みたいです。