2010年5月6日木曜日

マネスオペラ

今日は、マネスに来たからにはぜひ観たいと思っていたマネスオペラのコシファントゥッテを観に行って来ました。

ともかく完璧にすばらしかったです。

キャストの半分近くは知り合いで、学校のラウンジで会ったら普通に話をしたりするのに、今日舞台で歌っているのをみると本当に同じ学校に通っているとは思えない位すごかったです。もはや「歌う」=「すばらしい声」で、美しくない声で歌うことはできないんだろうというぐらい安定しています。

6人のキャストのアンサンブルを聴いていると、声のバライエティーがあって、かつ調和していて、共鳴することで膨らんで、声のオーケストラだなと思いました。

劇場も装置も衣装も指導陣もプロで、オペラ自体の質が高くて学生15ドルでこれだけのオペラを観られたのも感激です。

ところで、今回知り合いが演じているというのであらためて思ったのですが、普段のその人の印象から「この人はこんな表情もするんだ!」と驚きました。

舞台では誰もが共感できるような日常的な喜怒哀楽を切り出して、しかし日常ではありえないぐらい強調して提示します。その結果、普段はなかなか見ない、人が感情をむき出しにした姿(それがコントロールされたものであっても)をそこで見るのですが、それが美しいと思いました。

日常生活でみんなが感情をむき出しにしていたら社会が成り立たないので、社会的に振舞うために、相手が受け取りやすいように感情に外行きの服を着せて外に出しているのだと思います。人間の素直な感情というのは美しいものだなといい舞台を観る度に思います。